乳癌対策は知ることから始める! 乳癌の種類と症状を紹介!

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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乳癌対策乳癌は、日本人女性の14人に1人が生涯に患うとされている病気です。
乳癌で亡くなる女性は増加傾向にあり、乳癌に関する意識向上が予防のためには欠かせません。
乳癌は早期発見・早期治療を行なうことで効果的な治療を行なうことができます。
“しこりが2cm以下でリンパ節へ転移がない状態”のⅠ期で発見することができれば、治療後の生存率は約9割という統計もあることからも、乳癌は早期に治療すれば治る病気であることが分かるでしょう。
早期発見・早期治療を行なうためにも、乳癌の知識を得るということは大切なことです。
こそでこの記事では、乳癌の種類と症状・検査方法や予防方法などについて詳しく紹介しましょう。

■乳癌の種類とは?

・乳癌の種類

【非浸潤癌】

非浸潤癌は、癌細胞が乳管や腺葉の中に留まっている状態の癌です。
極めて早期の癌であることから、発見は非常に難しいのですが、非浸潤癌の状態で発見できれば乳癌は完治できます。
非浸潤癌を発見するためにはマンモグラフィーや超音波などの検診が効果的です。
定期的な乳癌検診を受けるということが、乳癌の早期発見に繋がります。

【浸潤癌】

浸潤癌は、非浸潤癌から病状がやや進んだ状態の乳癌です。
癌の場所によって種類が異なり、一般型と特殊型に分類されています。

【乳房パジェット病】

乳頭に湿疹のような“びらん”ができる乳癌です。
非常に稀な乳癌で、統計では乳癌全体の1%未満と言われています。
乳頭や乳輪にできた湿疹がいつまで経っても治らないという場合には、乳房パジェット病の可能性もあるので皮膚科の医師に相談しましょう。

・一般型浸潤癌の種類

【乳頭腺管癌】

乳頭癌は乳癌全体の20%を占めています。
進行状況にもよりますが、乳癌全体から見ると転移の確率が低く、比較的治療の行ないやすい種類の癌です。
乳頭腺管癌には若年での発症が多いという特徴があります。

【充実腺管癌】

充実腺管癌は、癌全体の20%を占めています。
癌の進行度は早くありませんが、血行性転移を起こしやすい癌ということから注意が必要な癌です。
充実線管癌は、硬癌などに比べると柔らかく、触診での発見が難しいという特徴があります。
年齢による発症の偏りはなく、各年齢で一定の割合で発症している癌です。

【硬癌】

硬癌は、乳癌全体の40%を占めています。
一般型の癌の中では最も悪性度が高く“リンパ節への転移の確立が高い”癌です。
硬い繊維構造の“しこり”が発生するので触診でも見つけることができます。
硬癌は高齢者に多く発症するタイプの乳癌です。

・特殊型浸潤癌の種類

【粘液癌】

粘液癌は、粘液を生産するという特徴のある乳癌です。
癌全体からみると、粘液癌は“おとなしい癌”に分類されます。
特殊型といっても特別な治療方法を行なうわけではなく、一般型浸潤癌同様に手術・放射線治療・薬物療法などの治療方法が一般的です。

【浸潤性小葉癌】

浸潤性小葉癌は、特殊型浸潤癌の中でも発生率の高い癌です。
転移方式が他の乳癌と異なり、通常の乳癌とは異なった場所に転移するという特徴があります。

■乳癌の症状とは?

・乳癌に自覚症状はある?

乳癌の発見が遅れてしまう原因に“早期の乳癌には自覚症状が無い”ということがあります。
乳癌の種類によって自覚症状の有無などは異なりますが、極早期の乳癌は自覚症状が現れ難いというのが特徴です。
乳癌は2cm以下の早期乳癌であれば再発が少なく完治の可能性が高まります。
“早期の乳癌は自覚症状が出難い”ということを理解し、乳癌検診を受け早期発見にたいする意識を高めるということも大切です。

・乳癌の自覚症状Ⅰ~乳房の左右対称性~

乳癌の自覚症状の中でも一般的なものが、“乳房の左右対称性”です。
左右の乳房の大きさが多少異なるというのは問題の無い状態なのですが、明らかに乳房の左右対称性が失われているという場合には注意が必要になります。
乳房の左右対称性で注意するポイントは大きさの差異に加えて、“乳頭の位置や向きが異なる”などの状態も注意深く観察するようにしましょう。

・乳癌の自覚症状Ⅱ~乳房のしこり~

“乳房のしこり”というのは乳癌の典型的な自覚症状です。
乳癌の種類によってはしこりなどの症状が無いものもありますが、高齢者に多い乳癌である“硬癌”ではしこりの形成が顕著に見られます。
乳房のしこりは乳癌の自覚症状になるのですが、「しこりを形成しない乳癌癌もある」ということも併せて覚えておきましょう。

・乳癌の自覚症状Ⅲ~乳首からの分泌液~

乳癌の中には乳首からの分泌液の出るものもあります。
分泌液は、乳首をつまんだ際に出るもので、“乳首からの分泌液に血液が混じっている”、“黒色やピンク色の分泌液が出る”など場合には要注意です。

■乳癌検診の検査・診断方法

・乳癌の検査はマンモグラフィー・超音波による検診が基本

乳癌の検査・診断はマンモグラフィーや超音波によって行なわれるというのが一般的です。

【マンモグラフィー】

マンモグラフィーは、“乳癌による石灰化の有無”を調べるというもので、石灰化などの症状を持つ乳癌に対して有効な乳癌検査です。
マンモグラフィーはX線によるレントゲン撮影を行ないます。

【超音波検査(エコー)】

超音波検査は、“超音波によってしこりを見つける”を調べるというもので、しこりを形成する乳癌に対して有効な乳癌検査です。
超音波検査はエコー検査とも呼ばれ、体への影響が少ないというメリットがあります。
超音波検査は、胎児の検査にも利用されている検査なので、妊娠時にも行なうことのできる乳癌検診の一つです。

・乳癌検診は複数検査が基本

乳癌は様々な症状があるため、“複数の検査を併用する”ということが大切です。
一般的な乳癌検査では“触診”、“マンモグラフィー検査”、“超音波検査”が行なわれます。
更に乳癌の可能性が高い場合には、“穿刺吸引細胞診”“針生険”などの細胞診・組織診などの検査が行われることもあるでしょう。
検査方法によって“見つけ易い乳癌と見つけ難い乳癌”があり、複数の検査を利用することで、乳癌の発見の可能性を高めることができます。
乳癌を早期発見するためにも、乳癌検診では複数の検査を併用するということを心掛けましょう。

■乳癌の予防方法

日本で乳癌が増加している理由に、“食の欧米化”が挙げられています。
20~30代の肉食習慣による赤肉の摂取は乳癌のリスクを高めるということが知られており、近年日本の乳癌の増加は食の欧米化が影響していると考えられているのです。
食習慣を変えるということは難しいことなのですが、食事(特に肉食)が乳癌の発症率を高めるということを知っておきましょう。
野菜をしっかりとり、バランスの良い食事を心がけてください。

■乳癌は早期発見が大切!

乳癌は適切な検診を受け、早期に発見することで完治の可能性が高まります。
早期に発見できれば、乳房温存手術なども選択ができ、日常生活に殆ど影響のない範囲での治療を行うことが可能です。
「乳癌は治る病気である」ということを念頭に置き、定期的な乳癌検診を行うということを心掛けましょう。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』