卵巣がんを心配している方へ! 卵巣がんの症状・腹水について知ろう!

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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卵巣は女性の生殖器官であり、子供をつくるために欠かせない卵子が生まれる大切なところです。もし、卵巣ががんに侵されてしまえば、妊娠できなくなる可能性も考えられています。卵巣がんはできるだけ早期に治療しなければなりません。早期治療をするためにも、卵巣がんの症状を知らなければならないでしょう。

卵巣がんの症状のひとつである「腹水」について詳しく説明します。腹水のほかにも、卵巣がんの原因についても説明するので、気になる人はぜひチェックしてください。

  1. 腹水とは?
  2. 腹水とステージの関係
  3. 卵巣がんを予防するには?

1.腹水とは?

卵巣がんが進行している症状として挙げられる「腹水」。腹水とはどのような症状なのか詳しく説明し、卵巣がんとの関係性について一緒に考えていきましょう。腹水のサインについても説明するので、卵巣がんの症状が気になる人は要チェックです。

1-1.腹水とはどのような症状?

卵巣がんの症状である「腹水」は、お腹の中に体液が溜まることです。ひどい人では腹部が妊娠したように大きく膨れ上がることもあるようなので注意してください。「卵巣がん」を早期発見するためのポイントだと言われており、多くの人が腹水の症状がきっかけで卵巣がんを見つけました。なぜお腹に体液が溜まってしまうのか、仕組みには「腹腔」と呼ばれる空間が大きく関係しています。

小腸・大腸・胃・肝臓・腎臓などさまざまな臓器を包んでいるのが腹腔で、腹膜で覆われているのですが、なぜ腹水が溜まるのでしょうか。それは、何かしらの原因で血管やリンパ管が破裂し、そこから体液が漏れ出すからだと言われています。破裂する原因は人によってさまざまです。では、どのような原因があるのか次の項目で詳しく説明しましょう。

1-2.腹腔に水が溜まる原因は?

腹腔にはほとんど水分はありませんが、ある一定量の水は存在しています。それらの水分を作り出す量と外に排出する量のバランスが乱れることで腹水になることが主に挙げられるでしょう。

また、肝硬変などによる、血液中のたんぱく質の低下や血液からの白血球・赤血球の排出により、腹水が発生するのです。卵巣がんによる腹水は、後者の方だと言われています。がんのほとんどは、血管から血液や水分が排出され、腹腔に水が溜まってしまうでしょう。もし、妊娠もしていないのにお腹が大きくなってきた場合、すぐに病院を受診してください。

1-3.さまざまな体調の不具合も起きる

腹水はお腹が大きくなるだけではありません。お腹が水で圧迫されるため、臓器にも悪影響を及ぼす恐れがあるでしょう。どのような症状が見られるのかというと、以下のとおりです。

  • 体重が増加する
  • 頻尿になる
  • 息苦しくなる
  • 食欲が低下する
  • 着ていた洋服が着れなくなる

など、以上の症状が現れるので注意してください。お腹の中に水が溜まるということは、その分、体重が増加します。よく食べてもいないのに体重が増えた人、または食欲が低下した、病気でもないのに頻繁にトイレに行くようになった人は要注意です。腹水によって膀胱が圧迫され、頻繁に尿意を感じてしまうのでしょう。お腹のハリ以外にも以上のような症状がみられる場合は、腹水が考えられます。

腹水は、卵巣がんの症状の1つなんですね。
はい。腹水がたまるとかなり苦しくなるので、我慢しないようにしてください。

2.腹水とステージの関係

2-1.腹水の症状は卵巣がんの進行?

一般的ながんの症状では、腹水が起きると末期のステージに入っていると言われていますが、卵巣がんは少し違います。卵巣がんにみられる腹水は、決して末期とは限りません。末期のケースもありますが、ほとんどは初期症状なので安心してください。しかし、初期症状だからといってそのまま放置することは絶対にいけません。卵巣がんは早く治療すればするほど効果的なので、すぐに病院を受診しましょう。

がんは基本的に、自覚症状がなく、気づきにくい病気だと言われています。腹水に限らず、少しでも体に異変を感じたら病院に行った方がよいでしょう。良性から悪性に変わってしまってはどうしようもありませんので注意してくださいね。

2-2.進行の速い卵巣がんに要注意

卵巣がんにもさまざまな種類があることをご存知でしょうか。卵巣がんによる腹水の中には、比較的初期ステージのものもありますが「移行上皮がん」や「奨液性腺がん」のような卵巣がんは、非常に進行が速いと言われています。腹水の症状がみられても、進行スピードが速いため、すぐに悪化するでしょう。

特に、「奨液性腺がん」は注意しなければなりません。早期発見がもっとも難しく、腹水の症状がみられた場合はすでに、腹膜の中で炎症を起こしている可能性が高いのです。卵巣がんの種類の中には、ステージの進行が速いケースもあることを知っておかなければなりません。決して安心はできない症状であることから、未然に防ぐための対策を常日頃から気をつける必要があるでしょう。

卵巣がんで腹水が症状として現れる場合、かなりがんが進行しているんですね。
はい。卵巣がんは初期のころだと自覚症状がほとんどありません。だからこそ定期検診を受けることが大切です。

3.卵巣がんを予防するには?

3-1.定期的な検診が大切

腹水のような卵巣がんの症状を知っていても、なかなか異変に気づかない人も多いでしょう。そこで、オススメしたい予防法が「定期的な検診」を受けることです。定期的に検診を受けることで、卵巣がんの早期発見につながるでしょう。腹水がきっかけで病院で検査したところ、すでにがんが大きくなっており、転移した人も多いので早期発見がとても大切なのです。

実際に、検診を定期的に受けたことで、初期段階であるがん細胞を見つけることができ、幸運にも命が救われたという人はたくさんいます。定期的な検診は病院や市町村の役場、厚生労働省でも推奨されているほどです。今まで定期的な検診を受けていなかった人は、この機会に始めてみてはいかがでしょうか。

3-2.規則正しい生活習慣を心がける

腹水の治療には、食事療法のような「一般的治療」が挙げられます。一般的治療があるように、卵巣がんを予防するためには、規則正しい生活習慣が大切になるのではないでしょうか。睡眠時間をしっかりとる、早寝早起きをする、適度な運動を取り入れる、栄養バランスの良い食事をするなど、日ごろの生活でできる対策はたくさんあります。

健康的な生活を過ごすためにも、規則正しい生活習慣を心がけてください。あなたの心がけ次第で卵巣がん、腹水の症状を未然に防げます。

やはり定期検診は重要なんですね。
はい。血縁者に卵巣がん患者がいる場合は、若い年代のうちから定期検診を受ける習慣をつけましょう。

まとめ

卵巣がんの症状にみられる「腹水」について説明しました。腹水はお腹の中にある空間“腹腔”に水が溜まる症状です。お腹のハリや膨らみだけでなく、体調不良、頻尿、食欲不振などさまざまな体の不具合が出てくるでしょう。少しでも異変がみられたら放置するのではなく、すぐに病院を受診してください。

自覚症状は決して卵巣がんの初期症状だけではありません。中には、卵巣がんの種類によって、すでに末期のステージに入っているケースもあるので要注意です。

  • 腹水は「腹腔」と呼ばれる空間に水が溜まる症状
  • 血液から水分が排出される
  • さまざまな体の不具合が起きる
  • 腹水の症状はほとんどが初期症状
  • 中には末期ステージに入っているものもある
  • 移行上皮がん、奨液性腺がんは進行が速い
  • 定期的な検診が大切
  • 規則正しい生活習慣を送る

このように、卵巣がんによる腹水は非常に怖いものです。自分の心がけ次第で未然に防げるので、自分の生活を見直し、体に異変はみられないかどうかしっかりチェックしていきましょう。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』