食べ物でがん予防ができるって本当? 食生活とがんの関係性について

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
免責事項について

日本人の死亡原因トップになっている病気が「がん」です。がん腫瘍が陽性ならまだ安心ですが、悪性の場合は命に関わる危険性があります。がんにならないためにはできるだけ生活習慣を規則正しく送らなければなりません。

未然に防ぐために自分でできるがん予防は主に「食生活」です。がん予防になる食べ物を積極的に摂取し、がん細胞の発生を抑えましょう。野菜を代表する、がん予防の食品について詳しく説明します。がん予防をしたい人は要チェックです。

  1. がんとは?
  2. がん予防になる食品・食生活
  3. がんになりやすい食事・注意点

1.がんとは?

「がん」について取り上げるメディアは多いですが、実際にどのような病気なのか詳しく知る人は少ないのではないでしょうか。がん予防について説明する前に、がんについて詳しく学ぶ必要があります。

1-1.さまざまな種類がある「がん」

がんの種類は本当にさまざまです。一般的に多いのは「肺がん」「肝臓がん」「胃がん」「脳腫瘍」になるのではないでしょうか。がん腫瘍が見つかる部位によって種類が異なるのでチェックしておきましょう。

また、がんが発生する組織にもさまざまな種類が挙げられます。よくがん細胞が発生するのは“上皮細胞”ですが、ほかにも“非上皮細胞”や“造血器”などがあるので要注意です。上皮細胞は細胞の表皮や消化管の粘膜によくみられ、そこにできるものはすべて「がん」と呼ばれます。何かしらの影響でDNA、細胞が傷つくと正常に働きません。がん細胞が誕生し、その細胞がどんどん増え続けてしまうのです。

がんが進行すればするほど手遅れになってしまうので、早期発見が大きなカギになります。がん細胞が1cmと大きくなるまでおよそ5年~10年かかるでしょう。

1-2.「悪性」と「良性」

腫瘍には「悪性」と「良性」があります。「良性」の腫瘍は大きくなってもすぐに切除すれば問題はないです。再発することもほとんどないので安心してください。しかし、「悪性」になると非常にやっかいです。

「悪性」のがんは非常にたちが悪く、異常なスピードで増殖し続け、あげくの果てには他の組織や臓器にまで転移してしまうおそれがあります。転移すると再びがんが発生し、その臓器も場合によっては切除しなければならないでしょう。悪性のがんは早めに体から取り除かなければなりませんし、進行スピードが進めば進むほど治療のほどこしようがない状態になるので要注意です。

このように、腫瘍は「悪性」か「良性」かで大きく変わってくるでしょう。検査では顕微鏡を用いてどちらか判断されます。

1-3.がんの原因は?

がん細胞が生まれる原因は人によってさまざまですが、大きく挙げられるのは「生活習慣の乱れ」です。糖尿病や肥満、高血圧など生活習慣の乱れから生活習慣病にかかる人が近年増えてきました。生活習慣病にかかっている人ほど「がん」になりやすいと言われています。

つまり、生活習慣の乱れでがん細胞が生まれるのです。この機会に、自分の生活はきちんと規則正しいのか見直してみるとよいでしょう。

特に気をつけてほしいのは「食生活」です。がんは食生活の改善次第で未然に防げると考えられています。世界トップレベルであるハーバード大学の研究でも、食生活の改善により、がんのリスクがおよそ30%も下がったということがわかりました。では、どのような食生活・食品ががん予防になるのか次の項目で詳しく説明しましょう。

がんは生活習慣の乱れで発症することがあるんですね。
はい。食生活と生活習慣を正すことで、発症を予防できるがんも多いんです。

2.がん予防になる食品・食生活

2-1.がん予防になる食品をチェック!

がん予防になる食品を調べてみるとたくさんの種類が見つかりました。代表的な食品といえば「緑黄色野菜」ですね。緑黄色野菜にはビタミン・ミネラル・食物繊維と人間にとって必要なエネルギー源が豊富に含まれています。それらの成分はがん細胞を抑制する効果があるのでオススメです。

他にも、穀類やイモ類、オリーブ油やゴマ油のような油脂類、豆類、魚介類、乳類、キノコ類、海藻類、果実類、お茶などさまざまな食品が挙げられます。

その中でもとくに注目してほしい食品が「キノコ類」と「海藻類」です。しいたけ、えのき、きくらげ、まいたけ、マッシュルームなどの「キノコ類」、ワカメ、ヒジキ、コンブなどの「海藻類」はがん細胞を退治してくれる成分が豊富に含まれていることがわかりました。

がんを抑制するだけでなく、健康にも良い成分が豊富なので毎日の食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。

2-2.がん予防になる食生活をチェック!

がん予防になる食品について説明しましたが、大切なのは“栄養バランスが整った食事”を摂ることです。毎日家事や育児・仕事で追われているとどうしても食事がおろそかになってしまうでしょう。

毎日コンビニ弁当やレトルト食品食べている人は栄養バランスが偏っています。がん予防に効果的な成分は、食物繊維・ミネラル・ビタミンA・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンB・クロロフィル・フェノール・ベータグルカンとさまざまですが、これらの成分を均等に摂取していかなければなりません。

どれかひとつだけに偏ってしまうとがん予防の意味がないので注意してくださいね。人間のエネルギー源として必要な成分をすべて均等に摂取することで、がん予防になるでしょう。

やはり偏った食生活はよくないんですね。
はい。平日に外食が多い場合、休日に自炊をするなどバランスを取りましょう。

3.がんになりやすい食事・注意点

3-1.がんになりやすい食事

がんになりやすい食事とはどのようなものなのか、それは「栄養バランスが整っていない食事」です。コンビニ弁当やレトルト食品、すぐに食べられるファストフードばかり食べていると十分な栄養素が摂取できなくなり、免疫力や基礎代謝が低下します。毎日必要な栄養素をバランスよく摂取し続けることが大切です。

最近、女性に多いのが「食事制限をするダイエット」です。食事制限をすると必要な栄養素が吸収できなくなるのでオススメできません。さらに、基礎代謝も下がるので体脂肪を燃焼させる働きも弱まってしまいます。できるだけ食事制限をしないダイエットを心がけてください。

また、カビがついているもの・焦げているもの・辛いもの・甘いもの・アルコールの過剰摂取はがん細胞が発生しやすいと言われているので要注意です。

3-2.がん予防で注意しておきたいこと

食生活改善によるがん予防は「第一次予防」といわれています。食べ物や生活習慣さえ気をつけておけば、ある程度のがん細胞は取り除けるということです。しかし、食べ物といってもひとつの種類・成分だけ摂取するのはよくありません。「偏食せずにバランスのとれた食事」を心がけてください。

毎日同じものばかり食べ続けていると摂取できる栄養が偏ってしまいます。できるだけバラエティあふれているメニューを考え、さまざまな栄養素をバランスよく摂取していきましょう。毎日地道に続けることでがん細胞を退治できる強い体質に改善できます。まずは、自分ができることから少しずつ試してみてはいかがでしょうか。脂っこい食事ばかりしていた人は野菜中心の生活に変えるとよいでしょう。

毎日同じ食事ばかりするのもよくないんですね。
はい。栄養補助食品を流しこんでおしまい、といった食事は極力避けましょう。

まとめ

がんや予防できる食べ物、注意点について説明しました。がん予防を徹底的にしたい方は、食事や生活習慣に注意しながら定期健診を受けるとよいでしょう。定期健診は「第二次予防」であり、早期発見につながるのでオススメです。

  • がん細胞が発生する部位によって種類が異なる
  • 「悪性」と「良性」がある
  • がんの原因は主に生活習慣の乱れ
  • がん予防になる食品は「緑黄色野菜」が中心
  • 栄養バランスが整った食事をする
  • 偏った食事はNG
  • 野菜中心の食事を心がける

以上のチェックポイントに注目し、自分の食生活を改めてみてはいかがでしょうか。食生活を改善するだけでがん予防ができます。まずは自分の食生活・生活習慣を見直してみましょう。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』