子宮癌検診は怖くない! 内容と注意点を知ろう

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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子宮癌には「子宮頸癌」と「子宮体癌」があります。特に、若い世代での子宮頸癌が増えていることからも、予防や早期発見について考え直されているのが実状です。子宮癌に対する一番の対策は「定期的に検診を受けること」であり、検診によって早期発見することで比較的簡単な治療で済むことも分かっています。

「子宮癌検診の方法や内容を知りたい」「子宮体癌の検診も受けたいと思っている」「子宮癌検診を受けたいが痛いのではないかと心配」そんな人たちのために、子宮癌検診に関する情報をまとめてみたいと思います。

  1. 子宮癌検診とはどのようなもの?
  2. 検診のタイミングや頻度について
  3. どこで受けることができるの?
  4. 子宮癌検診の流れ
  5. 注意すべきこと
  6. まとめ

1.子宮癌検診とはどのようなもの?

子宮癌検診を初めて受ける人は不安でいっぱいではないでしょうか。まずはこの検診がどのようなものなのか、具体的に知っておきましょう。

1-1.子宮癌検診で何が分かるの?

子宮頸癌の発生にはヒトパピローマウイルスの感染が大きく関わっています。子宮癌検診では子宮頚部細胞診により、ヒトパピローマウイルス感染の有無が確認されることになるでしょう。さらに、内診によって子宮や卵巣の状態が正常であるかどうか調べます。

子宮癌検診では子宮頚部細胞診と内診により、子宮癌以外の病気を発見することも可能です。
ヒトパピローマウイルスの他に、カンジダ膣炎やトリコモナス膣炎、ヘルペスにかかっていないか、子宮や卵巣が炎症を起こしていないかについても調べられます。

また、子宮癌検診で子宮筋腫や子宮内膜症、卵巣脳腫が発見されたケースも少なくありません。

1-2.子宮頸癌検診と子宮体癌検診は違う?

自治体などで行う子宮癌検診は主に子宮頸癌検診で、子宮体癌検診については別で行われます。子宮頸癌と子宮体癌は発生する場所が違うため、子宮頸癌検診で子宮体癌を発見することは不可能です。

子宮の内側を覆う内膜から発生する子宮体癌は40代から発病リスクが一気に高まるため、子宮頸癌検診と同時に受けておくことがすすめられています。

1-3.痛みや出血はあるのか?

子宮癌検診を受ける際には「痛みはあるのか」「出血するのか」という不安を持つ人が多いでしょう。実際に子宮頸癌検診では子宮頚部の表面細胞を、子宮体癌検診では子宮内膜の細胞を採取して細胞診を行うことになるため、専用の器具や綿棒で軽く細胞を取ります。その際に出血する可能性はありますが、これは珍しいことではありません。

ショーツにうっすらと出血が残ったり、おりものに血が混じる程度なので、あまり心配する必要はないでしょう。ただし出血量が多かったり数日~数週間経っても止まらない時は、必ず再受診することをおすすめします。痛みを感じることもほとんどありませんので、安心して検診を受けるようにしましょう。

2.検診のタイミングや頻度について

次に、子宮癌検診を受けるタイミングや頻度についてご紹介します。いつ検診を受けるのがベストなのか、どのくらいの頻度で受けるべきなのかまとめてみました。

2-1.月経中や月経直後は避ける

子宮癌検診では子宮の入り口にある細胞を調べることになるため、月経中や月経直後は正しい診断ができない可能性があります。検診のタイミングとしてベストなのは「月経終了後3日~7日の間」と言われているようです。

また、初めて子宮癌検診を受ける場合は緊張もあるでしょうし「痛いのではないか」と敏感になってしまう可能性があるため、寝不足や体調が悪い時は避けるようにしましょう。

2-2.2年に一度は検診を受けるべき

次に、どのくらいの頻度で子宮癌検診を受ければ安心なのか、という問題についてです。自治体が行っている子宮頸癌検診の助成対象は「2年に1回」になっていることが多いのですが、2年おきに受けていれば本当に問題ないのでしょうか。ヒトパピローマウイルスに感染してから子宮頸癌になるまで、約3年かかると言われています。つまり、前回の検診で異常がなかった場合、理論上は「3年に一度でいい」ということになるでしょう。
ただし検査では「偽陰性」といって不正確な結果が出ることもあるため「3年あけずに受けるのが望ましい」ということになっているのです。そういった意味で2年に一度の検診がすすめられていますが、より確実に子宮頸癌を早期発見するためには、やはり1年おきに検診を受けるのがよいでしょう。

3.どこで受けることができるの?

子宮癌検診は各自治体で実施しているものがありますので、広報誌やホームページで確認してみてください。自治体によっては1年に1度検診を行っているところもありますので、チェックしてみましょう。検診費用の一部または全額を補助してくれる自治体もあるようです。診療所や病院の産婦人科、人間ドッグでも子宮癌検診を受けられますので、どこで受けるのが自分にとって都合がよいか考えてみてください。

4.子宮癌検診の流れ

「具体的にどんな検査をするのか?」と不安になっている人のために、子宮癌検診の流れをご紹介します。

4-1.問診票の記入

受付をした後で検査の流れと検査内容の説明がありますので、問診票に子宮癌検診歴や生理周期、結婚の有無、妊娠・出産経験などについて記入します。不正出血などの気になる症状があれば記入しておいてください。

4-2.問診・内診

問診票をもとに、医師と普段の生活や気になる症状について話をします。内診台に上がり、子宮頚部や膣の内部に異常が見られないか調べることになりますが、カーテンで仕切られているため医師と顔を合わせることはありません。

4-3.子宮頚部細胞診

子宮頚部を綿棒などで軽くこすって細胞をとります。細胞採取は不安を感じる人も多いようですが、2~3分で済みますし痛みもほとんどありません。

4-4.経膣超音波検査

細い超音波器具を膣内に挿入し、子宮の状態を調べます。これによって子宮頸癌や子宮体癌だけでなく、子宮筋腫の有無や卵巣嚢腫などを発見できる場合もあるようです。

5.注意すべきこと

安全に子宮癌検診を受けるためには、いくつか注意しておかなければならないことがあります。まず、妊娠している可能性がないか確認しておきましょう。妊娠中は避けるべき項目もありますので、疑わしい場合は必ず医師に相談するようにしてください。

生理中や体の調子が悪い時は、検診を別日にずらす必要があります。前日の食事制限などは特にありませんが、内診にそなえてアルコールの飲み過ぎや暴飲暴食は避けるようにしましょう。

服装については自分で着脱しやすいものを選ぶようにしてください。内診時にショーツを脱ぐことになりますので、長めのスカートを履いていくと安心感があるでしょう。オーバーオールやタイトスカート、補正用のボディスーツなどは着脱しにくいので避けるべきです。

自治体の補助がある場合は指定された病院でしか受診できない可能性もありますので、費用についてもあらかじめ確認しておくようにしてください。

6.まとめ

子宮癌検診についてまとめてみましたが、いかがでしたか?

  • 子宮癌検診とはどのようなもの?
  • 検診のタイミングや頻度について
  • どこで受けることができるの?
  • 子宮癌検診の流れ
  • 注意すべきこと

「初めて子宮癌検診を受けようと思っている」「子宮癌検診について知りたい」という人は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』