子宮頸がんの初期症状は? どんな自覚症状がある?

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

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アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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子宮は女性特有の臓器であり、赤ちゃんを育てる大切な場所です。この子宮の入り口部分に発症するがんが「子宮頸がん」。発症は20代~30代がピークで、この年代のがんによる死亡原因の第1位です。しかし、子宮頸がんは早期発見・早期治療をすれば治る可能性が高いでしょう。

そこで今回は、子宮頸がんの初期症状についてご紹介します。子宮頸がんは自覚症状があまりないと言われていますが、それでも症状が全くないわけではありません。注意していれば気づける症状もあるのです。

  1. 子宮頸がんとは?
  2. 子宮頸がんの初期症状は?
  3. 子宮頸がんを早期発見するには?
  4. 子宮頸がんの検査を受ける方法は?
  5. おわりに

1.子宮頸がんとは?

子宮頸がんとは、子宮の入り口付近にできるがんです。子宮はフラスコをひっくり返したような形をしていますが、その先端の細長い部分にできることが多いでしょう。子宮頸がんは、他のがんと違いHPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)というウィルスが原因です。しかし、このウィルス自体はとても平凡なもので、性交渉を介してほとんどの方が感染しています。つまり、性交渉の経験がある女性ならば誰でも発症のリスクがあるのです。

また、がんは30代後半から発症のリスクが上がってくるものが多いですが、子宮頸がんの発症のピークは20代~30代にかけて。この年代の方の多くが「自分はまだガンとは無縁だ」と思っているでしょう。ですから、がんが発見された時にはすでに転移しているケースも少なくありません。20代~30代のがんによる死亡原因の第1位が、この子宮頸がんなのです。

2.子宮頸がんの初期症状は?

子宮頸がんは、「ほとんど初期症状のないがん」といわれています。しかし皆無というわけではありません。そこでこの項では、子宮頸がんの初期症状としてあらわれやすい症状についてご紹介しましょう。

2-1.子宮頸がんの初期に起こりやすい症状

子宮頸がんを発症すると性交時の出血や不正出血、おりものの異変といった症状が出る方もいます。しかも厄介なことに、これらの症状は子宮頸がん以外でも起こりやすいのです。たとえば、生理日以外の日に出血する不正出血は、子宮内膜症やストレスでも発生します。

また、性器に傷があったり膣が何らかの原因でただれていたりしても、性交時に出血する場合があるのです。ですから、初期症状だけで「もしかしたら子宮頸がんかも」と気づく人はほとんどいません。

2-2.子宮頸がんが進行すると?

子宮頸がんが進行すると、不正出血や性交時の出血がひどくなります。これで「何だか変だな」と産婦人科を受診する方もいますが、生理日が不順な人は「生理日がずれたのかな?」と思って見逃してしまう場合もあるのです。さらに子宮頸がんが進行し、他の部位に転移するくらいになると激しい下腹部痛に襲われる人もいます。ここまでがんが進行すると、さすがにほとんどの方が「これはおかしい」と産婦人科を受診するでしょう。

しかし、下腹部痛が起きるまで進行したがんを治療するのは、大変難しいです。治療は放射線療法と化学療法(抗がん剤治療)が行われますが、残念ながら再発や転移が発見されることも多いでしょう。ですから、子宮頸がんは早期発見が第一なのです。

3.子宮頸がんを早期発見するには?

では、子宮頸がんを早期発見するにはどうしたらよいでしょうか? この項では、その方法をご紹介します。

3-1.がん検診を受けよう

子宮頸がんを早期発見するには、細胞診という検査を行います。子宮頸部の細胞を綿棒などでこすり取って行う検査ですが、子宮は膣を通して体の外へ繋がっていますので細胞を取るのは簡単です。痛みもほとんどありません。出産を経験された方は、妊娠初期の定期検診をイメージしていただくと、検査のやり方が理解しやすいでしょう。

未婚の女性の場合は医師にデリケートな部分を見せることに抵抗がある方もいると思います。
しかし、子宮頸がん検診は健康を守るために大変重要な検査です。今は医師を始めスタッフすべてが女性の病院も増えていますから、安心して検査を受けてください。

3-2.体の異常を見逃さないこと

女性の体は大変デリケートです。ストレスがたまっただけで、不正出血や下腹部痛が起こる場合もあるでしょう。しかし、今まで問題がなかったのに急に生理日以外に出血したり下腹部痛が治まらない場合は、病気の可能性があります。未婚の場合は産婦人科にかかるのは恥ずかしいという方もいるでしょうが、体の異常を感じたらできるだけ早く病院を受診しましょう。

4.子宮頸がんの検査を受ける方法は?

この項では、子宮頸がんの検査を受ける方法をご紹介します。ぜひ参考にしてください。

4-1.ほとんどの産婦人科で受けられる

子宮頸がんの検査は、ほとんどの産婦人科で受けられます。かかりつけの産婦人科がある場合は、そこで申し込みましょう。インターネットで検索すれば、最寄りの産婦人科もすぐに見つかります。

また、自治体によっては一定の年齢になると、子宮頸がん検診を無料で受けられる診察券を送付してくれる所もあるのです。良い機会ですから、ぜひ受けましょう。

なお、自費で検査を受ける場合は、数千円ほどかかります。その他では、人間ドックを受診しても子宮頸がん検査は受けられるでしょう。女性特有の疾患の検査を覆う行うレディースドックならば、必ず検査項目に入っています。どうせなら他の場所も検査しておきたいという場合は、こちらを受けても良いですね。

4-2.子宮頸がん検査の流れは?

子宮頸がんの検査自体はとても簡単です。予約さえしてしまえば、当日まですることは特にありません。ただし、予定が狂って生理が来てしまった場合は早めに連絡して検査日を変えてもらいましょう。

検査のときの服装は何でも構いませんが、フレアータイプのスカートを履いていくと下着だけ脱げば検査を受けられます。病院によっては検査着を貸してくれるところもあるでしょう。

また、検査の前と後に問診がありますので不正出血など気になることがある場合は、医師に相談してください。検査自体はリラックスして受ければすぐに終わります。検査結果は1週間後をめどに、郵送されてくるでしょう。

4-3.再検査と言われたら?

細胞診の結果再検査をすすめられても、必ず子宮頸がんとは限りません。ですから再検査の通知がきても動揺せずに、精密検査を受けてください。「怖いから」と放っておいてはいけません。何もない場合もあるのです。

また、自覚症状がない場合は早期のがんのことも多く、十分に治療できます。がんが発見された場合は、直ちに医師と治療方法を話し合いましょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は子宮頸がんの初期症状についてご紹介しました。
まとめると

  • 子宮頸がんの発症のピークは20代~30代である
  • 子宮頸がんの初期症状は、他の病気と間違えることも多い
  • はっきりとした自覚症状が現れた時は、がんが進行していることが多い
  • 早期発見するためには、子宮がん検診を受けよう

ということです。20代~30代は、女性が妊娠、出産をする大切な時期。ですから子宮はできる限り健康な状態を保っておきましょう。20歳を過ぎたら、2年ごとに子宮頸がん検査を受けることをおすすめします。

また、生理不順や性交痛、性交時の出血など気になることがあれば、できるだけ早く産婦人科を受診してください。がん以外にも重大な病気が隠れているかもしれません。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』