癌の再発とは

癌が再発する原因は? 事前に知っておきたい癌の基礎知識

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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人生において避けたい病気のひとつ。その病気は癌です。癌は見つかった時期によって治療法などに大きな違いがあります。しかし、最も違うのは再発率です。癌はいちど治ったように見えて再発する確率が高い病気だといえます。

この記事では、癌の再発とその予防法をご紹介しましょう。

  1. 癌とは?
  2. 癌は再発する
  3. 癌の再発率
  4. 癌再発の予防法

1.癌とは?

癌とは「悪性腫瘍」と呼ばれ細胞が増殖する病気です。
人の体は細胞からできており、一定数を保つため分裂・増殖しすぎないよう制御機構が働いています。対して腫瘍は細胞の遺伝子に異常が起きて勝手に増殖するようになったものです。
この腫瘍が体に広がって増殖していく場合、癌と呼びます。癌になると体にさまざまな症状が出てくるのです。

  • 無制限に栄養を使ってエネルギー消耗が激しくなる。
  • 臓器の組織に入り込んだり圧迫したりして機能を止める。
  • 全身に転移することで多数の臓器に影響を与える。

癌になると、以上のような症状が体に表れます。

2.癌は再発する

2-1.再発とは?

  • 手術で取り切れなかった小さな癌が現れる。
  • 薬物療法や放射線治療で縮小した癌が再び大きくなる。
  • 別の場所に癌が出現する。

治療できたと思っていた癌が再び活動することが「再発」です。治療した場所の近くで癌が再発するだけでなく、別の場所に「転移」して癌が見つかることも再発といいます。
「転移」は癌細胞が血管やリンパに入り込み、血液やリンパの流れに乗って別の臓器・器官に移動して増えることです。

2-2.再発する理由

手術のとき小さな癌を取り除くことができないと、その癌が大きくなり再発することになります。また、リンパ節を通って小さな癌が体中に転移することがあるのです。
体の中にあるリンパ節は細菌・ウイルス・有害物質などが血液に入らないようにする機能があります。リンパ節には癌細胞の侵入するのを防ぐ・死滅する役割も担っていますが完全に死滅できないことがあるのです。そのため、生き残った癌細胞がリンパ液の流れに乗って広がります。

2-3.再発が起きやすい場所と対策

癌の種類・性質・治療の経過から再発の確率・場所がわかることがあるようです。
肝細胞癌の多くは肝炎ウイルスによる慢性肝炎や肝硬変があります。そのため、癌治療しても高い確率で肝臓の別の場所に転移することが多いです。治療のあとも継続的に肝臓の状態と癌再発に注意が必要となります。
肺の小細胞癌の治療では、脳への転移を起こしやすい癌です。初期治療で高い治療効果が得られた場合は脳に対して放射線を当てる治療を行うことがあります。
癌の種類によっては再発や転移について早めに診断して治療するのが一般的です。また、転移があることを想定した治療を行います。
しかし、癌の再発や転移を完全に防ぐことはできません。検査や治療の進め方を考えるときは、癌と体の状態と相談して方法を決めます。

3.癌の再発率

癌再発の危険性は癌の進行状況が上がるにつれて高まるようです。

  • 進行状況1…約3%
  • 進行状況2…約10%
  • 進行状況3…約30%
  • 進行状況4…約15%

進行状況で見ると一番再発率が高いのは3が最も高いといえます。しかし、術後の発生率はいずれも1%を超えないようです。そのため、術後5年の間に再発が見ることができなかった場合に完治とみなされるのが通例となっています。

4.癌再発の予防法

自分たちは癌に対して何もできないと思いがち。しかし、普段の生活を見直すだけで癌の予防はできます。この方法は癌になっていない人には予防となるので参考にしてほしいです。
この項目では、癌の発症・再発に効果的な方法をご紹介します。

4-1.食生活を変える

食生活を変えることで癌の再発予防ができます。肉食から野菜中心の食生活は癌再発予防の基本です。また、青魚に含まれるDHAは癌抑制に大きな効果があります。

  • 大豆製品(納豆、みそ、豆腐など)
  • アブラナ科野菜(キャベツやブロッコリーなど)
  • ショウガ
  • ニンニク
  • ニラ
  • ネギ
  • ラッキョウ
  • きのこ
  • かんきつ類

以上の食べ物には癌予防に効果的な成分が含まれており、食生活を見直す上で取り入れたい食べ物です。また、癌予防になるからといって以上のような食べ物ばかり食べないようにします。バランスのよい食事を心がけましょう。

4-2.癌予防に効果のある飲み物

飲み物の中には癌再発の予防となるものがあります。代表的なものは緑茶です。
緑茶を習慣的に飲むだけで癌再発を下げることができます。
また、ヨーグルトや乳酸菌飲料は腸内環境の免疫力を高める効果が高いです。腸内細菌には善玉菌と悪玉菌があります。この腸内菌の状態は抗癌力に強く影響し、悪玉菌が多いと発癌リスクも高まるのです。しかし、乳製品によって善玉菌を育てておけば悪玉菌が増えることを防げます。

4-3.血行循環の改善を促す

温泉などにつかることで、血液循環の改善を促しましょう。血液循環の改善により体の自然治癒力を活性化できます。自然治癒力を高めると難病も治すことができるのです。また、新陳代謝をよくすると抗癌力は高まります。
快適な入浴は心身の疲労回復とリフレッシュに効果的。入浴は癌再発予防に無関係に見えますが大事なことです。気分減退やストレスが大きくなると生活習慣に大きな影響が出てきます。そのため、お風呂に入ってリフレッシュすることで調整することができるのです。
体に疲れを感じるときは体温に近いぬるめのお湯にゆっくりつかりましょう。

4-4.体力に合った適度な運動

運動不足は大腸癌と乳癌を招くといわれています。運動不足は癌再発だけでなく癌予防にも効果大です。適度な運動は心身両面から体の治癒力を高める効果があります。
しかし、過度の運動は癌を促進する可能性も。体に合わない運動はしないようにしましょう。

4-5.体の自然治癒力を高める漢方薬を使う

漢方薬は体全体から体調を整え、バランスよい方向へと動かします。そのため、治癒力を活性化して癌体質を改善できるのです。漢方薬は患者の体に合わせて調合するため治療は栄養・循環・新陳代謝を根本から改善できます。
また、漢方は癌だけでなく体全体の調整を行うのが特徴です。漢方薬を使うことで癌だけでなく悪い部分を根本から改善できるのもメリットといえます。

まとめ

いかがでしたか?
この記事では癌の再発に関する情報をお届けしました。さいごに、大事なポイントをまとめておきましょう。

  • 癌は細胞が異常に成長する病気である。
  • 癌はいちど治っても再発する可能性がある。
  • 再発率は癌の進行状況によって変わる。
  • 5年以上再発しなければ完治とみなされる。
  • 癌の再発予防に効果的な食べ物・飲み物を取る。
  • 適度な運動を心がける。

癌はいちど掛かってしまうとなかなか治らないこともあります。手術だけで安心するのではなく、日ごろから再発予防に努めましょう。また、癌に掛からないように適度な運動とバランスの取れた食生活を心がけるのが大切です。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』