胆管癌の原因と症状

胆管癌の原因と症状を徹底解説!手遅れを防ぐためのポイント

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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女優の川島なお美さんが亡くなったことで、胆管癌に対する注目度が高まっています。果たしてどのような病気なのでしょうか? 我が国における胆管癌による死亡率はほかの東アジアの国や欧米に比べて高く、年齢とともに罹患(りかん)率と死亡率が上がっていく傾向にあります。原因や初期症状について知っておくことで、進行を食い止めることができるはずです。

この記事では、胆管癌の原因や初期症状・生存率・早期発見法を解説していきます。

  1. 胆管がんの初期症状
  2. 胆管がんの原因
  3. 胆管がんの生存率
  4. 胆管がんの早期発見法

1.胆管癌の初期症状

初期症状にどのようなものがあるかを知ることで、病気の早期発見にもつながります。少しでもおかしいと思ったら、すぐに医療機関を受診するようにしましょう。

1-1.黄疸症状が特徴的

胆管癌の初期症状として多いのが、黄疸(おうだん)です。その9割が、黄疸(おうだん)によって発見されると言われています。皮膚や眼球の白目の部分、口の中にある粘膜が黄色くなり、同時に尿が濃い褐色に変わり、便も灰白色になるでしょう。

がんによって胆管が塞がれると、肝臓から排出された胆汁が肝臓内の胆管にたまります。胆汁の黄色い色素が血液を通じて全身に回り、黄疸(おうだん)となって現れるのです。

1-2.進行するとさまざまな症状が現れる

胆管癌は、黄疸(おうだん)の症状が出てから病院を受診するケースが非常に多くなっています。放置していると、進行してさまざまな症状が現れるでしょう。胆汁が細菌に感染することで、発熱が起こる場合もあります。また、周囲の神経にがんが浸潤していくと、痛みを伴うようになるでしょう。食欲不振になり、体重が減少していくことも少なくありません。

1-3.無症状で進行することもある

胆管癌は自覚症状が分かりにくいため、早期発見が非常に難しいのが特徴です。中には、無症状で進行する症例もあります。胆管には「肝内胆管」と「肝外胆管」があり、肝内胆管癌は最も予後の悪い胆管がんです。自覚症状がないため、気づいたときにはすでに進行していることもあります。

胆管癌を発症すると黄疸が特徴的な症状として現れるのですね。
はい。しかし、症状が進行しないと黄疸が現れない例もあります。

2.胆管がんの原因

胆管癌の原因はさまざまなものが考えられます。まずは、胆石。胆管に胆石がある場合、約10%の人にがんが発生すると言われています。胆石があるとなぜがんにかかりやすくなるのかは分かっていません。しかし、胆石がない人に比べ、がんが発生する可能性が高いのです。

また、年齢も原因の1つであると考えられています。胆管癌は50歳以上で発症しやすいがんであり、高齢になればなるほど罹患(りかん)率が高くなるのです。高齢になると胆石ができやすくなることも、原因の一つでしょう。さらに、食生活の偏りが原因の可能性も否定できません。

胆石の中でも最も多いのが、コレステロール系胆石。この胆石ができる原因として、脂肪分を多く含む食事や、野菜、果物の摂取不足が考えられます。今や、日本人の10人に1人が胆石を持っているのです。

胆管癌は50歳以上になると発症率が上がるんですね。
はい。ただし、若い年代の人が発症しないわけではありません。

3.胆管がんの生存率

胆胆管癌は、がんのできた部位が肝臓に近ければ近いほど、予後が悪くなります。ステージⅠ期で5年生存率が90%以上、ステージⅡ期以降は半分程度です。胆管がんは自覚症状がほとんどないため、ステージⅡ期以降の進行した状態で発見される人が多くなっています。さらに、すでに肝臓や肺などに遠隔転移しているケースが多く、手術が不可能な場合も少なくありません。

たとえ手術ができても再発の可能性が高く、再発までの期間や再発の場所によって、生存率は大きく変わってくるでしょう。いずれにしても、予後の経過を左右するのは「早期発見」です。いかに早期に発見できるかに、予後の生存率がかかっています。

早期に発見できれば胆管癌の生存率は上がるんですね。
はい。しかし、胆管癌は発見が難しい癌なので、人間ドックなど精密な検査を受けることが必要です。

4.胆管癌の早期発見法

最後に、胆管癌を早期発見するために押さえておくべきポイントをご紹介します。胆管癌は悪質ながんですが、早期発見することで治療は十分可能なのです。

4-1.定期的に健康診断や人間ドックを受ける

胆管癌は胃がんなどと違い、早期発見につながる検査方法がまだ見つかっていません。そのため、毎年のように健康診断や人間ドックを受けていても、早期に発見することは難しいのです。しかし、いくつかの検査を組み合わせることで、胆管がんを早期発見することは可能でしょう。

また、検査結果の数値を把握しておくことが、胆管がんの発見につながる場合もあるのです。まず、胆管がんを患っている場合、血液検査の肝機能に関する数値が高くなります。健康診断や人間ドックで行った血液検査の結果をしっかり確認しておきましょう。さらに、腹部エコー検査や腹部CT検査、腹部MRI検査なども、胆管がんの発見に効果的です。

健康診断や人間ドックを受ける際は、このあたりの検査が含まれているかどうかチェックしてください。また、ほかの検査と比べて費用は高いのですが、PET検診も受けておくことをおすすめします。

4-2.症状に気づいたらすぐ病院へ

前述したとおり、胆管癌は自覚症状がほとんどないため、発見が遅れがちながんです。「気づいたときにはすでに手遅れだった」ということにならないように、普段から自分の体をよく観察しておきましょう。そのためにも、胆管癌の初期症状にはどのようなものがあるのかを把握しておくが大切です。少しでも「おかしい」と思ったら、すぐに病院を受診するようにしましょう。

4-3.自分は胆管癌になりやすいかを知っておく

「自分は胆管癌になりやすいかどうか」を意識して過ごすだけでも、異常の早期発見につながります。胆管癌になりやすい人の特徴は以下のとおりです。

  • 脂っこいものをよく食べる
  • 野菜不足
  • 運動不足
  • 50歳以上
  • 肥満
  • 胆のう炎や胆管炎を患ったことがある
  • 出産回数が多い
定期的な検診が最も効果的な方法なんですね。
はい。特に、胆石など胆管の病気を患ったことのある方は定期的に検診を受けるようにしましょう。

まとめ

胆管癌の原因や症状をご紹介しました。

  • 胆管がんの初期症状
  • 胆管がんの原因
  • 胆管がんの生存率
  • 胆管がんの早期発見法

「胆管がんの原因や症状を知りたい」「胆管がんを早期発見するにはどうしたらよいのか」という人は、ぜひこの記事を参考にして自分の体をチェックしてください。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』