身体中が痛い

身体中が痛いという方必見! 全身痛の原因や対処法を解説

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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身体中に痛みが出る、という症状は決して珍しいことではありません。激しい運動を長時間行えば、若い年代の人でも全身が痛んで動けないということもあります。しかし、「特に激しい運動をした記憶もないのに、頻繁に全身が痛む」「全身が痛みだすと、日常生活もままならない」「全身が痛む症状が長期間続いている、病院を受診しても異常が見つからなかった」と悩んでいる人も多いことでしょう。全身が痛んで日常生活もままならないのは、とてもつらいことです。

実は、血液検査やレントゲン検査をしても異常が見つからないのに、全身の痛みが症状として現れる病気もあります。この場合、適切な治療を受けないと、日常生活に重大な支障が出る可能性もあるでしょう。

そこで今回は、身体中が痛む原因や対処方法、病院での治療方法を解説します。

  1. 全身の痛みについて
  2. 全身に痛みが出る原因について
  3. 線維筋痛症について
  4. 全身の痛みに関するよくある質問

この記事を読めば、自分でできる対処方法や病院を受診する目安も分かるでしょう。身体中の痛みに悩んでいるという人は、ぜひ読んでみてくださいね。

1.全身の痛みについて

全身の痛みと一口にいっても、痛みを感じる場所はさまざまです。私たちの体は、骨・筋肉・関節・神経・皮膚などから成り立っており、どれも痛みを感じることがあります。たとえば、日頃運動をしない方が全身運動を行えば、筋肉痛による痛みを感じることでしょう。また、病気によって関節が破壊されても、全身に痛みが生じることもあります。つまり、全身に痛みが生じることは、決して珍しいことではありません。原因を特定して治療をすれば、痛みを軽減できるケースが大半です。

全身に痛みが生じることは珍しいことではないんですね。
原因を特定して治療をすれば、痛みを軽減できるケースが大半でしょう。

2.全身に痛みが出る原因について

この項では、全身に痛みが出る原因などを解説します。どのような原因があるのでしょうか?

2-1.全身に痛みが出る原因

全身に痛みが出る主な原因には、

  • 体に負荷をかけすぎた
  • 病気(インフルエンザ・膠原病・関節リウマチなど)
  • 加齢
  • ケガ

などがあるのです。体に負荷をかけすぎると、前述したように筋肉痛が現れたり関節に痛みが出たりします。病気が原因で全身に痛みが出る場合は、熱などの症状も一緒に出ることが大半です。また、関節リウマチなど進行性の病気の場合は、痛む箇所が徐々に広がっていき、最終的に全身に痛みが出ることもあるでしょう。
加齢の場合は、関節の摩耗や神経痛などが主な原因です。関節は身体中にあるので、複数の関節が同時に痛みを感じれば身体中が痛くなることもあるでしょう。
全身を強く打ち付けるなどのケガをした場合も、身体中が痛くなることもあります。

2-2.痛みの原因のつきとめ方

身体中が痛い、痛みが日増しに強くなるという場合は、一度病院に行きましょう。38度以上の熱がある場合はインフルエンザをはじめとする病気の可能性が高いので、内科を受診してください。熱がない場合は整形外科を受診し、関節の状態をレントゲン検査してもらいます。必要とあれば、血液検査をすることもあるでしょう。これで、原因の9割が特定できます。

2-3.全身が痛い場合の治療方法

全身に痛みが出る症状が現れる病気やけがは、性別や年齢問わずに起こります。若い年代の方よりも高齢になってからのほうが発症しやすい傾向にありますが、関節リウマチや痛風などは20代・30代でも発症することがあるでしょう。
また、スポーツなどに打ちこんでいる方は、筋肉や関節を痛めやすく、ケガが原因で全身に痛みを感じることもあります。この場合は、スポーツトレーナーや整体師に体のケアを依頼するなどするとケガの予防にもなるでしょう。

ケガでも病気でも、痛みを感じるのはつらいことです。そのため、鎮痛剤などで痛みをコントロールしながら原因をつきとめ、痛みの治療していきます。また、原因によっては根本的に治す方法がなく、痛みとうまく付き合っていくしかないという病気もあるでしょう。この場合も、投薬を続けながら生活することになります。

2-4.全身に痛みが出る前にできること

ある日突然全身が痛みだし、動けなくなるというケースはごくまれです。ほとんどが、まず体の一部に痛みや強張りを感じ、その後痛みが全身に拡散していくということが多いでしょう。筋肉痛やインフルエンザなどの病気による全身の痛みならば、数日体を休めたり病気が治ったりすれば痛みも消えます。

体の一部に痛みや強張りを感じ、それが1週間以上続いて改善の兆しがない場合は、早めに整形外科を受診しましょう。整形外科で検査を受ければ、病気やケガもある程度分かります。全身に痛みが広がる前に早めに治療を開始すれば、症状の重症化も防げますし、完治も早いでしょう。

病気やケガ以外にも加齢や負荷のかけすぎが原因になるんですね。
熱がある場合は内科、熱がない場合は整形外科を受診するようにしてください。

3.線維筋痛症について

前項までで、痛みの原因は血液検査やレントゲン検査をすればほとんどが分かると解説しました。しかし、ごくまれに全く検査に異常が出ないのに全身の痛みや強張りが出る線維筋痛症という病気があります。この項では、線維筋痛症の症状や治療方法をご紹介しましょう。

3-1.線維筋痛症とは?

線維筋痛症とは、全身に激しい痛みや強張りが症状として現れる病気です。痛みや強張りの出方は人によって異なり、痛む箇所が日によって違ったり、雨の日などに強い症状が出たりする方もいます。

また、線維筋痛症は、血液検査やレントゲン検査などをしても全く異常が見当たりません。まれに、関節リウマチ・シェーグレン症候群・全身性エリテマトーデスといった膠原病と併発することがありますが、線維筋痛症だけを発症する方もたくさんいます。検査をしても異常が見当たらないため、精神的な症状の一種と診断されてしまう方もいるでしょう。また、治療法が見当たらずに不眠や抑うつ症状、便秘・下痢・睡眠障害などを併発してしまう方もいます。

3-2.線維筋痛症の原因とは?

線維筋痛症の原因は、いまだに特定されていません。そのため、何がきっかけで発症するかも不明です。ケガや手術など強い痛みを伴う事例が引き金になって起こる方もいますが、ある日突然発症する方もいます。

3-3.診療科について

線維筋痛症の疑いがある場合は、リウマチ科や心療内科を受診します。現在は、線維筋痛症友の会が結成されており、診断を行っている病院なども紹介してくれますので、ホームページを確認してみましょう。

検査結果に異常がないと、本人が激しい痛みを感じていても「気のせい」と考えられがちです。しかし、周囲の無理解が症状を悪化させることもあるでしょう。血液検査やレントゲン検査に異常がなくても本人が強い痛みを訴える場合は、複数の病院を受診してでも原因をつきとめてもらうことが大切です。

4kgの力で身体を押した際、11箇所以上に痛みを感じ、広範囲の痛みが3か月以上続いていると線維筋痛症と診断されるでしょう。11箇所未満でも専門医の判断によって線維筋痛症と判断されるケースもあります。

3-4.治療方法について

線維筋痛症は確実な治療法が確立されていません。そのため、痛みを薬でコントロールしながら電気療法や温熱療法を行います。また、強い痛みがいつ発生するか分からない不安感が筋肉をこわばらせ、痛みを悪化させていることもあるでしょう。そのため、心理療法を行い、心をリラックスさせていく治療方法が効果的な方もいます。

線維筋痛症はまだ分かっていないことが多く、どの治療法が効果的なのかは、人によって異なるでしょう。ですから、痛みを薬でコントロールしながら効果のある治療法を探していきます。治療期間は長くなりますが、焦ってはいけません。無理をせず、かといって寝たきりにもならず、できることをやっていきましょう。インターネットを通じて同じ病気の人々と交流を行うのも、励みになります。

全身に激しく痛んだり強張ったりする病気が線維筋痛症なんですね。
線維筋痛症の原因は、いまだに特定されていません。痛みを薬でコントロールしながら効果のある治療法を探していくことになります。

4.全身の痛みに関するよくある質問

Q.全身の痛みの原因が命にかかわる病気だった、ということはありますか?
A.ガンが全身に転移すると身体中に痛みが出る場合があるでしょう。40代以降になったら、定期的にガン検診を受けることがおすすめです。

Q.線維筋痛症の発症率に性差はあるのでしょうか?
A.男女関係なく発症する病気ですが、中高年の女性の患者数が最も多くなっています。

Q.線維筋痛症は完治する病気ですか?
A.治療を続けていけば、数か月~半年くらいで痛みが出にくくなりますが、再発の可能性はあります。

Q.血液検査やレントゲン検査で異常が見つかった場合は、線維筋痛症ではないのでしょうか?
A はい。必ず別の病名が付きます。

Q.線維筋痛症は命にかかわる病気でしょうか?
A.命に別状はありませんが、痛みで日常生活に重大な支障が出ることも珍しくありません。

これで全身の痛みについて気になっていたことが解決しました!
命に別状がないとしても、激しい痛みがずっと続くのはつらいものですから、まずは痛みの原因をつきとめ、適切な対処をしていきましょう。

5.おわりに

いかがでしたか? 今回は、全身の痛みが発生する原因や対処方法をご紹介しました。痛みは個人差が大きく、原因も多岐にわたります。線維筋痛症のように検査をしても異常が出ない病気もあるでしょう。命に別状がないとしても、激しい痛みがずっと続くのはつらいものです。家族がそのような状態になった場合は、病院を変えるなどして痛みの原因をつきとめましょう。セカンドオピニオン・サードオピニオンでようやく原因が判明することもあります。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』