肥満の原因について徹底解析! 正しい治療・予防法で痩せよう!

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

記事監修
アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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「なぜ肥満になるのか」「自分で肥満を予防することはできるのか」など、肥満について悩んでいる方は多いでしょう。肥満になるのは、何かしらの原因があります。きちんと原因を把握しなければ、どんどん太り、糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病のリスクが高まるのです。健康的な体型になるためには、肥満の知識を深めなければなりません。そこで、本記事では、肥満の基礎知識や肥満度チェックの方法・体への悪影響・対策・治療法などについて説明します。

  1. 肥満の基礎知識
  2. 肥満度チェック
  3. 肥満の体への影響について
  4. 肥満の対策法
  5. 肥満の治療法
  6. 肥満の予防法
  7. 肥満に関してよくある質問

この記事を読むことで、肥満の基礎知識や原因について知り、正しい治療を始めることができます。悩んでいる方や治療法が知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

1.肥満の基礎知識

まずは、肥満について知識を深めることが大切です。ここでは、定義や主な原因、種類・タイプ、なりやすい人などを説明します。

1-1.肥満とは

肥満とは、一般的に正常な状態に比べて体重が多い状態のことです。体脂肪が平均値よりも多く、肥満体型になっています。日本肥満学会における肥満の定義はBMI25以上です。BMIとは、肥満の目安となる体格指数のことで、体重(kg)÷身長(m)の2乗で求めることができます。内脂肪蓄積の指標は、ウエスト周囲長が男性85cm以上、女性90cm以上です。また、体脂肪率(%)も大切なポイントとなります。一般的に、健康的とされる体脂肪率は、男性が10~19%、女性が20~29%で、それ以上の数値は肥満です。

1-2.主な原因

肥満の原因は、人によってさまざまです。よくある原因としては、以下の5つがあります。

  • 暴飲暴食による過剰な摂取カロリー
  • 老化や運動不足による基礎代謝量の低下
  • 食生活の乱れによるミネラルなどの栄養不足
  • ホルモンや自律神経バランスの崩れ
  • 慢性の便秘

多くの人に見られるのは、不規則な生活習慣や乱れた食生活です。体質的に便秘になりやすい・神経質でストレスを感じやすいなど、体質や環境・性格も関係しています。

1-3.種類・タイプ

肥満には、りんご型肥満(男性型肥満)と洋なし型肥満(女性型肥満)の2種類があります。りんご型肥満は男性に多く、ビール腹や胃のあたり・ウエストなどの上半身に脂肪がつく種類です。内臓に脂肪が多くつく、内臓脂肪肥満の人が当てはまります。一方、洋なし型肥満は女性に多く、下腹部や太もも・おしりなどの下半身に脂肪がつく種類です。皮下脂肪型肥満の人が当てはまります。

1-4.なりやすい人・患者数

肥満になりやすいのは、食生活や生活習慣が乱れている人です。また、精神的に不安定な状態が続いたり、慢性的な便秘が続いたりしている人も肥満になりやすい傾向があります。太りやすい=遺伝的な要因があると考えられていますが、実際のところは遺伝が3割、環境が7割なのです。ほとんどの人が環境に原因があり、現在も肥満者が増え続けています。平成26年度の国民健康・栄養調査によると、肥満者の割合は男性が28.7%、女性が21.3%でした。

1-5.最近の傾向

最近は、大人だけでなく、子どもの肥満も増加しています。テレビゲームの発達で外に遊びに出かけることが減り、運動不足になる子どもが増えているのです。また、食生活の欧米化などにより、肥満の原因となる食生活を続けることも関係しています。子どもの肥満は、今の時代ならではの問題と言えるでしょう。

2.肥満度チェック

肥満体型に入るのか、肥満度がどのくらいなのか、ここでは、肥満度の計算方法やチェック項目について説明します。

2-1.計算方法

肥満度の計算方法は、BMIとなります。BMIは体重(kg)÷身長(m)の2乗です。BMIの数値は18.5以内が低体重、18.5~25以内が普通体重、25~30以内が肥満(1度)、30~35以内が肥満(2度)、35~40以内が肥満(3度)、40以上が肥満(4度)となります。また、ハッキリ肥満度が分かるわけではありませんが、適正体重も目安にしてください。生活や実務に役立つ計算サイト「keisan」では、身長と体重を入力するだけでBMIと適正体重が分かるので、チェックしてみると良いでしょう。

2-2.チェック項目

肥満体型かチェックしたい方は、以下の項目にいくつ当てはまるのかチェックしてみてください。

  • 幼児~小学生の期間に太っていた
  • 揚げものなどの油ものが大好き
  • 運動が苦手・嫌い
  • アルコールを週3回以上飲む
  • 甘い食べものが大好き
  • 食べ終わるのが早い(よく噛まない)
  • 夜食・間食が多い
  • 不規則な生活を続けている
  • 過剰なストレスを感じている
  • 歩くことが少なくなった

以上の項目に多く当てはまる人ほど、肥満体型に近い状態、または太りやすい環境になっています。今一度、生活を見直してみると良いかもしれませんね。

3.肥満の体への影響について

肥満は体にさまざまな悪影響をおよぼします。一体どのような悪影響があるのでしょうか。関連する病気についても一緒にチェックしておきましょう。

3-1.悪影響について

肥満を放置すると、死に至る危険があります。体脂肪が蓄積され続け体が大きくなると、毛細血管も長く伸びてしまい、血液をより遠くへ送らなければなりません。その結果、心臓に大きな負担がかかります。また、歩行時に腰や膝へ負荷がかかるのです。ほかにも、睡眠時無呼吸症候群や卵巣がんのリスクが高まるなど、さまざまなデメリットがあります。

3-2.関連する病気について

肥満に関連する病気としては、生活習慣病が代表的です。生活習慣病とは、高血糖や高血圧・高脂血症・脂質異常症など、生活習慣が発症・進行に関与している症候群となります。生活習慣病の高血圧、血清脂質異常、高血糖どれか2つ以上併せ持つと、メタボリックシンドロームとみなされるので注意が必要です。

4.肥満の対策法

大半の人が生活習慣などの環境要因で肥満になっています。そのため、肥満の主な対策は、ほとんどが自分でできることなのです。それでは、日常生活で対策できる方法について説明します。

4-1.食生活を見直す

ダイエットのために食事を制限する女性を見かけますが、食事制限は肥満の要因となります。なぜなら、筋肉が減り基礎代謝量が減るからです。また、夜食や間食の食べすぎにも注意しなければなりません。基本は1日3食で、栄養バランスの良い食生活を心がけましょう。甘いものや揚げものは控えめに、ビタミン・ミネラル・食物繊維・糖質・たんぱく質などの栄養を補給してください。特に、食物繊維は便秘解消や糖質・コレステロールの吸収を穏やかにする効力があります。

4-2.運動をする

摂取エネルギーを消費するためには、運動が最も効果的です。1日のエネルギー消費量のうち、およそ5~7割を占めるのが安静時基礎代謝量と言われています。身体活動によるエネルギー消費量はおよそ2~4割、そのうちの半分は生活活動によるエネルギーです。生活活動エネルギーとは、食事・入浴・通勤など日常生活で消費するエネルギーを指しています。たとえば、普段から歩く、ストレッチをするなどさまざまです。

4-3.アルコール摂取を控える

仕事の付き合いなどでアルコールを摂取することもあるでしょう。しかし、飲み過ぎには注意して、適量を守ることが対策につながります。厚生労働省によると、節度ある適度なアルコール量は1日平均約20gです。ビールでいうと中びん1本、日本酒は1合程度になりますが、女性や高齢者は少なめが良いでしょう。

5.肥満の治療法

それでは、肥満の診断方法や主な治療法・病院について説明します。

5-1.診断方法

肥満の診断方法は、ウエスト周囲長や体重・身長を測定した上で、BMIを明確にします。内臓脂肪型肥満の疑いがあれば、腹部CTスキャンで腹腔(ふくこう)内内脂肪面積を調べる流れです。腹部内内脂肪面積が100㎠以上の場合は、内臓脂肪型肥満と判断します。

5-2.主な治療法

肥満の主な治療法は、食事療法・運動療法・手術・薬物の4つです。基本となるのは、食事療法と運動療法になります。医師からの具体的な生活指導を受けながら、生活改善を行い、栄養バランスの良い食生活と運動を続けることになるでしょう。そして、補助的な手段として薬物療法を行います。厚生労働省が承認しているマジンドール食欲抑制剤などの薬を服用しますが、あくまで肥満治療の補助役割です。根本的な改善は、食事・運動療法にあることを忘れないでくださいね。また、以上の内科的治療法が有効でない場合は、手術となる可能性もあります。

5-3.病院について

受診すべき症状や診療科・病院の選び方について説明します。

5-3-1.受診すべき症状

自分で食生活が改善できない方や肥満をくり返す・便秘が続いている方などは、受診したほうが良いでしょう。肥満を放置するほど体重が増えていき、生活習慣病にかかるリスクが高まります。早めに対策を立てたほうが、肥満の予防につながるのです。体型が気になり始めたら、1度相談してみてはいかがでしょうか。

5-3-2.診療科・病院の選び方

肥満が気になる場合は、肥満外来を受診してください。肥満外来は、肥満専門の診療科であり、原因や体質を徹底的に調べて適切な治療を受けることができます。肥満で悩む人が増えてきているため、総合・大学病院などでは肥満外来を設立するところが増加中です。肥満外来がない場合は、内科・総合診療科や内分泌内科を受診すると良いでしょう。できれば、肥満の悩みに対応している病院を選んでくださいね。

6.肥満の予防法

肥満を改善したとしても、くり返さないための予防が大切です。自分でできる予防法について紹介しましょう。

6-1.食事と運動

食事と運動は、肥満予防の基本です。1日3食、栄養バランスの良い食事を摂(と)り続けていけば、自然と便秘症状もやわらぎます。肥満解消だけでなく、健康的な体へと変えることができるのです。ファストフードやコンビニ弁当・レトルト食品は太りやすい傾向があるため、できるだけ自炊を心がけてください。そして、同時に適度な運動も始めましょう。運動が苦手な方は、家の周囲を散歩したり、家でストレッチをしたりすると良いですよ。少し体を動かすだけでも、消費エネルギーアップにつながります。

6-2.ストレス解消

過剰なストレスによるホルモンバランスや自律神経の乱れが、肥満の原因になることもあります。ストレスを感じやすい人は、リラックスできる環境をつくってください。たとえば、好きな本を読む、アロマオイルを焚(た)く、ストレッチをするなど、さまざまな方法があります。また、気にし過ぎないことも大切なポイントです。

6-3.やってはいけないこと

ストレスを溜(た)めこんだ結果、暴飲暴食をしたり、アルコールを過剰摂取したりする人が増えています。暴飲暴食やアルコールの過剰摂取は肥満を助長させるため、注意しておかなければなりません。また、よく噛まずに食べることもNGです。胃腸の中で消化しにくくなり、体脂肪に変わってしまいます。

7.肥満に関してよくある質問

肥満に関してよくある質問を5つピックアップしてみました。

7-1.メタボリックシンドロームの判断基準とは?

メタボリックシンドロームに当てはまる人は、腹部断面で内臓脂肪面積が100㎠以上です。胸囲が男性の場合は85cm以上、女性の場合は90cm以上となります。これに加え、高血糖・高血圧・高脂血症のうち2項目以上当てはまる方がメタボリックシンドロームです。

7-2.ストレスと向き合うためのコツとは?

まずは、自分自身の性格を知り、肥満と向き合うことが大切です。つい、悲観的になってしまいますが、前向きに捉えていかなければなりません。アタナハクリニックでは、心や自分自身と向き合う直観医療を行っています。ぜひ1度、相談してみてはいかがでしょうか。

7-3.行動療法とは?

行動療法は、日常生活の中で、どのような行動が肥満と結びついているのか明確にし改善することです。たとえば、食行動を把握するために、いつ・何を・どこで・どのくらい・何をしながら食べたのか記録します。記録をもとにグラフ化して、食行動の改善策を立てる方法です。

7-4.肥満からつながる「がん」とは?

肥満から考えられるがんは、胆道がん・大腸がん・乳がん・子宮内膜がんが大きく関係しています。これらのがんは、肥満の人に発症や再発が多いタイプです。予防や対策が必要とされるため、医師の指示に従って始めましょう。

7-5.食事療法の種類が知りたい

肥満の食事療法は、肥満度によって変わります。たとえば、肥満度が軽い方は、摂取エネルギー量を通常よりも少し抑える減食療法を行うことになるでしょう。逆に、肥満が重症の方は、超低エネルギー食療法と呼ばれる、半飢餓療法を行います。

まとめ

いかがでしたか? 肥満はBMIの基準値や適正体重を目安にして判断します。肥満度が高い人ほど、高血圧や高血糖などの生活習慣病にかかりやすく、がんのリスクも高まるのです。肥満を改善するためには、原因を把握する必要があります。ほとんどの方が、環境・生活習慣に原因があるため、自分の生活を見直してみましょう。なかなか改善できない方は、受診して医師の指示に従いながら生活の改善をおすすめします。きちんと肥満にかんする知識を深めておけば、適切な治療を受けることができ、解消につながるでしょう。