卵巣腫瘍の自覚症状は?女性なら知っておきたい卵巣の病気

アタナハクリニック 院長 矢崎智子

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アタナハクリニック 院長 矢崎智子
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卵巣とは子宮の左右にある、アーモンドのような形をした臓器です。卵管によって子宮につながれており、卵巣でできた卵子が子宮まで運ばれていきます。この卵巣に「腫れ」が生じた状態のことを卵巣腫瘍といいます。ほとんどが卵巣の片側に生じますが、両方の卵巣に腫瘍ができることもあります。

卵巣腫瘍は身近な病気ですが、腫瘍ができたときの自覚症状はあまり知られていません。ここでは卵巣腫瘍の種類と自覚症状についてご紹介しましょう。

1.卵巣腫瘍とは?

卵巣腫瘍には多くの種類があります。経過から良性、悪性、境界悪性の3つに分けられます。内部に液体を含んだものを「嚢胞性腫瘍」といい、多くの場合良性に分類されます。内部に液体のないものを「充実性腫瘍」といい、8割程度が悪性か境界性悪性腫瘍に分類されます。

卵巣腫瘍には、

  • 卵巣嚢腫
  • 粘液性(ねんえきせい)嚢胞腺腫
  • 漿液性嚢胞腺腫(しょうえきせいのうほうせんしゅ)
  • 成熟嚢胞性奇形腫(せいじゅくのうほうせいきけいしゅ)
  • 境界悪性卵巣腫瘍(きょうかいあくせいらんそうしゅよう)
  • 卵巣がん

などがあります。

卵巣嚢腫や漿液性嚢胞腺腫は良性に分類されることも多く、子宮筋腫と同じぐらい発生頻度の高い腫瘍ですが、罹患する年代によって悪性になることもあるのが卵巣腫瘍です。また、食生活の欧米化によって卵巣がんなど悪性腫瘍の罹患率も増加傾向です。ひと口に卵巣腫瘍と言ってもさまざまな症状・病名があり、それぞれで治療方法や原因が違ってくるということを覚えておきましょう。

2.卵巣腫瘍の自覚症状

では、それぞれの卵巣腫瘍にはどんな自覚症状があるのでしょうか? 主な自覚症状は下腹部痛、不正出血、腹部膨満感、便秘などがあります。最もよくあらわれる初期症状は下腹部痛、もしくは片側の腹痛です。腫瘍が大きくなればなるほどお腹が膨らみ、ウエスト部分まで大きくなっていきます。いつも履いていたパンツがきつくなってきた、という症状を訴える人もいます。

しかし、こういった「腹部膨満感」があらわれるのは腫瘍がかなり大きくなってから。卵巣腫瘍はこれといった強い自覚症状が出づらく、腫瘍が小さいうちは発見しづらいというやっかいな病気です。

自覚症状が少しでもある場合、特に下腹部痛がある場合はすぐに婦人科を受診して検査しておきましょう。休息に下腹部痛がひどくなった場合は特に要注意です。腫瘍が良性でも悪性でも、自覚症状は大きく変わりません。

腫瘍は早く発見するに越したことはありません。いつもと違う痛みが続く場合、生理じゃないのにお腹の痛みが引かない場合などは婦人科を受診するのが先決です。

3.卵巣腫瘍の自覚症状まとめ

  • 卵巣腫瘍にはさまざまな種類の症状がある
  • 腫瘍は良性・悪性・境界性悪性の3つに分類される
  • 同じ腫瘍でも良性・悪性がある
  • 主な自覚症状は下腹部痛、不正出血など
  • 自覚症状が出にくい病気なので少しでも下腹部痛がある場合はすぐに婦人科の受診を!

卵巣腫瘍は自覚症状がはっきり出づらく、症状が出たときは腫瘍が大きくなっている場合が多いと言われています。いつもと違う痛みが少しでもあったら婦人科の受診を。できれば定期的に婦人科検診を受けておくのがベストと言えるでしょう。

アタナハクリニック院長 矢崎 智子

監修者

矢崎 智子
アタナハクリニック院長
日本産科婦人科学会認定医/高濃度ビタミンC点滴療法学会理事/世界アンチエイジング学会認定医/日本内分泌学会・国際オーソモレキュラー医学会・病巣疾患研究会会員/日本線維筋痛症学会会員

1969年長野県生まれ。平成6年杏林大学医学部卒。産婦人科医としての経験を積んだあと、2005年11月、分子整合栄養医学に基づく栄養療法と東洋医学を中心とした統合医療をおこなうクリニックハイジーアを開設。関節リウマチや線維筋痛症、慢性疲労症候群、摂食障害など、通常治療困難とされる疾患や、不妊症などの婦人科疾患の治療において豊富な臨床経験を持つ。日本では数少ない機能性医療の専門家であり、最も経験豊富な一人。

平成24年、医療とヒーリングの統合を目指し、アタナハクリニックを開設。現在はキネシオロジー(筋肉反射テストを使ったセラピー)の一種であるインテグレートヒーリング(IH)を中心とした統合医療を行なっている。

著書
なぜあなたは食べすぎてしまうのか 低血糖症という病

雑誌掲載歴
2014年:『ゆほびか(6月号)』『スターピープル(vol49)』『スターピープル(Vol.48)』
2013年:『トリニティ(Vol.48)』
2011年:『日経ヘルス(1月号)』
2010年:『VoCE(12月号)』『AERA with BABY』『anan(1月20日号)』
2009年:『クロワッサン(6月10日号)』『クロワッサン(1月25日号)』